このブログをご覧のみなさん、こんにちは。
『オブラブ Agile2012報告会』に参加してきました。
関連 URL
- DoorKeeper: オブラブ Agile2012報告会 – 永和システムマネジメント
- Togetter: オブラブ Agile2012報告会 #oblove – Togetter
登壇者
登壇者は以下のお三方でした。
- 西村直人@nawoto さん
- 安井力@yattom さん
- 市谷聡啓@papanda さん
司会は角谷信太郎@kakutani さんでした。
登壇者と司会者の方々の紹介はイベントの告知サイトにあります。
オブラブ Agile2012報告会 – 永和システムマネジメント
Agenda
- Agile 2012 Conference へ行く前と行った後の気持ちの違い
- やってきたこと
- 見聞きしてきたこと
- 思ったこと
Agile 2012 Conference へ行く前と行った後の気持ちの違い
@nawoto さん
- 行く前
- 今回が初参加。一回位は行ってみたいなぁと思っていた
- 行った後
- もう一回位は行ってもいいかな?
@yattom さん
- 行く前
- 今回が三回目の参加
- どうせ行くなら自分でセッションの発表をしないと意味がないと思った
- 二人(@nawoto さん、@papanda さん)の引率役として参加
- 行った後
- 風邪をひいて一ヶ月位治らなかった。体力がないと辛い
- 大御所たちと会ったり、話を聞いたりして刺激を貰った
@papanda さん
- 行く前
- 英語が不得意
- 誰とも話をしないで凄そうと誓っていた
- 行った後
- 2013 年のナッシュビルで開催される Agile 2013 Conference で登壇しようと思った
やってきたこと
@yattom さん
- 8/13-17 の月〜金曜日まで参加し、引率役
- 大御所の中でもリンダ・ライジングさんやロバート・C・マーチンさんの話を聞いた
- オーラがある人が海外には沢山いるので、空気を共有してくることに価値がある
- また、元気な人も沢山いるので、元気の素になる
- リンダさんなんかは年齢を重ねてもいつでも元気
@papanda さん
- 引率された
- 藤原大@daipresents さん他何人かと行動を共にした
- Agile 2012 Conference には日本から二十七人が参加
- アジャイル事業を進めている立場なので、海外ではどういう課題があって、どういう解決策を編み出しているのかを盗んで日本で活かしたいと思った
- ManasLink で Agile 2012 Conference の現地レポートを四人で合計三十本位書いた。うち、四本は @papanda さんが書いている
- Agile2012 Summary | ManasLink – EM ONLINE
- 英語が苦手なので、誰とも話をしないでおこうと思ったが、これから一年英語を勉強してナッシュビルで登壇するという誓いを立てた
@nawoto さん
行く前のミッションとして以下を考えていた
- (セッションとかで)腕試しをしたい
- 日本と海外は違うと言われるが、そんなことないだろうと思っているので、本当にそうなのか確認しに行く
- 本を書いているので、アジャイルサムライの著者のジョナサン・ラスマセンに前書きを書いてもらう約束をもらう
どれもミッションコンプリートして帰ってきた
- セッションについては、Open Jam というフリーのセッションスペースがあり、飛び入りでセッションをすることができる
- 希望の時間にこれをやるよと書いておけば、その時間に何をやっても良く、椅子やプロジェクタが置いてあり、セッションがし易い環境になっている
- 海外の人たちはこういったことにアグレッシブで非常にノリノリだった
- やったセッション(ワークショップ)は KAKITORI(書き取り) というもので十人位参加してくれた
- ボランティアのおばちゃん?がアジャイルについて非常に詳しく、客寄せについても非常に頼りになった
- Open Jam では @yattom さんもセッション(ワークショップ)をやって来ており、そちらは ProdctBackLog(プロダクトバックログ) を行った
- 2 回開催し、多くの人たちからフィードバックを沢山得た
見聞きしてきたこと
@papanda さん
- 印象に残ったセッションは次の 3 つ
- Alan Shalloway 氏のセッション: [8/14] Leanがビジネス価値を駆動する – Agile2012 現地レポート(15) | ManasLink – EM ONLINE
“スクラムマスター”、“プロダクトオーナー”、“開発チーム”以外のロールをもっと増やす必要があるのではないか?という話 - Henrik Kniberg 氏のセッション: [8/14] へんりっくのかんがえたさいきょうのかんばん – Agile2012 現地レポート(17) | ManasLink – EM ONLINE
大規模開発となった時、朝会のレイヤーを分けてやりましょうという話 - Dean Leffingwell 氏のセッション: [8/15] Legacy MindsetからLean-Agileへ – Agile2012 現地レポート(25) | ManasLink – EM ONLINE
大規模開発となった時、ストーリーのサイズが大きくなるので、エピック、フィーチャー、ストーリーの三つのレイヤーに分割しましょうという話
- Alan Shalloway 氏のセッション: [8/14] Leanがビジネス価値を駆動する – Agile2012 現地レポート(15) | ManasLink – EM ONLINE
思ったこと
@papanda さん
- 大規模開発をどうしよう?というテーマが流行っていた。日本では組織単位でどうしようか?なのでそこが違うと感じた
- 大規模開発でどうやって戦っていくかについて、多くの人が『リーン』と言っていた
@yattom さん
- (papanda さんの大規模の補足)基調講演がそもそも『Scaling Up Excellence(卓越性のスケールアップ?)』というタイトル
- アジャイルで上手くいってるやり方があったら、全社や全世界へ如何に広げていくか、というテーマ
- ワークショップの中に如何にゲーム性を取り込んで活性化させるかというセッションを聞いた
- 一つ目
- すごく複雑なルールが書いてある紙が用意されたゲームをする
- 実際のプロジェクトをゲームとしてシミュレーションするもので、様々なプラクティスをプロジェクトにどう入れていくのかを試行錯誤するもの
- 二つ目
- 参加者がグループに分かれて、ゲームを作っていくワークショップで、ゲームの道具は沢山用意されている
- ゲームの作り方には以下のルールがある
- P(roblem): 問題点に注目する
- L(earn): そこから何を学ぶか?
- A(spect): どういう観点からアプローチするのか?
- I(nvent): ゲームの発明する
- D(ebrief): うまく出来たかな(ふりかえり?)?
- 一つ目
- セッションはアジャイルを現場でやっている人、所謂実践者ではなく、アジャイルをやっている人を支援・サポートする人、所謂コーチとかこれからコーチをする人が対象で、その人たちが使える道具や考え方が多い
- その為、そういうワークショップが多かったのかもしれない
@nawoto さん
- 大御所の言うことはいつも同じ
- 大事なことをあの手この手を使って説明している(言い方は違えども、言っていることは一緒ということ?)
- このプロジェクトはお幾ら万円ですか?という質問に答えるセッションがあって、面白かった
- 日本だとサポートしている仕事のノウハウが個人に依存している
- みんなが使える様にするという発想がまだない
- 海外はそういう共有がある様で、一歩先を行っている感じ
- “何かを持って帰ろう”、“自分の主張をしたい”というマインドの参加者が多く、そこが日本と違うと感じた
雑多
セッションの参加者の割合
- 開発者: 一割
- PM: 三割
- SM: 三割
- アジャイルコーチ: 二割
- CIO、CTO etc.: 数名
参加費用
- 参加費: 二千ドル
- ホテル代: 千ドル
- (日本からの場合) + 飛行機代なので五十万位かかる
- USA では、個人事業主として、確定申告で税金として落とせる
質疑応答
Q1. どういう業種の人が多いのか?
- 受託開発はおらず、サービサーとかコンサルの人が多かった
- ただ、軍関係の開発でアジャイルが導入されている、というセッションがあったが、これは受託
- 話すネタとか困ってることとかは、受託とかサービスとか関係ない感じ
- オフショアの人も来てたし、テーマとしてはあまり区別せずに話してた感じ
Q2. 日本だと、そうは言ってもアジャイルは難しいよねという抵抗があるよねという話が出てくるが、そういった話は出てくるのか?それともアジャイルやってることは前提なので出てこないのか?
- アジャイルをやっているは大前提
- (他の人からの捕捉)但し、無理やりやらされている
- やらされているけど、困ってる人が一定数いる
- 他の会社ではどうやっているのか?という観点でセッションに群がる人も一定数いた
- 既にやっていて、どうやって広めていくか?オフショアでどうやるか?という話が多かった
- 逆に技術的な話はあまりなかった
- USA の開発プロセスで一番多いのはスクラムで、そこにスクラム + 他の開発手法のハイブリッドを含めると過半数を超えるので、基本的にアジャイルをやっている人しか来ない
- その為、アジャイル前提のツールしか売れない
- 日本ではそこがギャップでアジャイル前提のツールは売れない
Q3. 海外と違うところ、違わないところ、似ているところを聞きたい
- (@nawoto さん)違いは、やってる人数と年数だけかな、という印象
- 海外で聞ける話は、日本でも聞ける話が大半
- ただ、色々な人がアジャイルをやれるように、何をしなければいけないのか?という話は、日本にはないなぁと思った
- (@yattom さん)拘りが強い人が多い
- このやりかたで頑張るんだ、これが俺のやり方だ、という態度が多いように感じた
- だから発表者も多い
- 逆に、日本はいいとこどりしよう、という姿勢を感じる
- 日本は良い感じに纏める、というのが得意な感じ
Q4. Agile 2012 Conference に参加してみて、次に取り組んでいこうと思ったことを教えて欲しい
- (@yattom さん)Open Jam でやってきたゲームが会心作だと思っている
- アジャイルを現場でやっている人を支援する人に、ツールを提供したいと考えている
- (@papanda さん)海外に行くと物理的に一人ぼっちになる
- 会社とか家族とかコミュニティとかと切り離される
- 色々考えた結果出来るだけ一人で生きていこうと思った
- (@nawoto さん)アジャイル開発というキーワードで、みんなが自然に喋れる様な環境になる様にしたい
- アジャイル開発は当然という前提で、色々な人と出来る様な環境にしたいと思った
登壇者のみなさん、会場を提供してくれた KDDIウェブコミュニケーションズさん、そして参加者のみなさん、ありがとうございました。