このブログをご覧のみなさん、こんにちは。
興味深い本を見つけたので読んでみました。
本書は主に悩み多きビジネスマンである主人公と老人という、二人の登場人物による会話の形で進行します。主人公の持つ悩みは大人であれば誰しも一度は思うことではなかろうかと読んでいて感じました。
「勤め出して、ほぼ十五年になります。この十五年の間に、何を誇れるようになったのか。何を達成したと言えるのか。私に言えるのはこれだけです。
『そこそこの給料をもらってる』
いったい何がいけないんだろう。私は真面目に、一生懸命に働いている。仕事だって、手際よくきちんとこなしてきた。なのに一向に出世できない。そのことに不満を漏らしたとしても、こう言われるのが落ちです。
『仕事があるだけいいじゃないか』
黙って感謝しろって?それじゃまるで、生きているというのはまだ死んでいないこと、と言わんばかりじゃないですか」
この主人公の悩みにちょっとでも共感するのであれば、是非、本書を手にとり、老人の言葉に耳を傾けてみてください。きっとあなたは読み終わった時、何かを試したくてたまらなくなるはずです。
目次
第1章 (仕事は楽しいかね?)
第2章 (人生とは、くだらないことが一つまた一つと続いていくのではない。一つのくだらないことが〈何度も〉繰り返されていくのだよ。)
第3章 (試してみることに失敗はない)
第4章 (明日は今日と違う自分になる、だよ。)
第5章 (これは僕の大好きな言葉の一つなんだ。「遊び感覚でいろいろやって、成り行きを見守る」というのがね。)
第6章 (必要は発明の母かもしれない。だけど、偶然は発明の父なんだ。)
第7章 (目標に関するきみの問題は、世の中は、きみの目標が達成されるまで、じーっと待っていたりしないということだよ。)
第8章 (きみたちの事業は、試してみた結果失敗に終わったんじゃない。試すこと自体が欠落してたんだ。)
第9章 (あの実験で学ぶべきことはね、「あらゆるものを変えて、さらにもう一度変えること」なんだよ。)
第10章 (それはね、「あるべき状態より、良くあること」なんだ。)
第11章 (もし宇宙が信じられないような素晴らしいアイデアをくれるとして、きみはそれにふさわしいかね?)
第12章 (覚えておいてくれ。「試すことは簡単だが、変えるのは難しい」ということを。)
第13章 (新しいアイデアというのは、新しい場所に置かれた古いアイデアなんだ。)
第14章 (きみが「試すこと」に喜びを見出してくれるといいな。)
本書の大事なポイント
- “完璧とはダメになる過程の第一段階”、完璧を目指すのではなく、“完璧以上の素晴らしい”状態を目指す
- “〈あらゆること〉をしろ。素晴らしいアイデアは、どこからやってくるかわからないのだから”
- “新しいアイデアというのは、新しい場所に置かれた古いアイデア”
“完璧とはダメになる過程の第一段階”、完璧を目指すのではなく、“完璧以上の素晴らしい”状態を目指す
- 目標設定ではうまくいかない
- 多くの人がマンネリから抜け出すために目標を設定する
- しかし、今日の目標は明日のマンネリ
- 目標の最大の問題は、それが達成されるまで、世の中が待ってくれないこと
- 成功するとは「右に倣え」をしないってこと
- 多くの人が他人の成功をみて、自分もと思う
- しかし、模倣では模倣元には追いつけない
- あるべき状態より良くあること
- 明日は今日と違う自分になる
- 完璧とは停滞
- ある事柄が完璧だと決め込んでしまったら、その事柄はそれ以上よくならず、ライバルに追い抜かれるのをただ待つだけになる
- 完璧とは、ダメになる過程の第一段階
“〈あらゆること〉をしろ。素晴らしいアイデアは、どこからやってくるかわからないのだから”
- 適切な時、完璧な機会なんてものはない。今、この場で直ちに始めることだ
- 何かをやってみて、それがろくでもないアイデアだと分かったとき、きみはもとの場所に戻ることは絶対にない。必ず、何かを学ぶからだ。
- 試してみることに失敗はない
- コカ・コーラとリーバイスの話
- どちらも素晴らしい商品のアイデアだが、二人ともただツイてただけだろうか?
- 従業員が売り物の薬を美味しそうに飲んでいたら、キミならどうする?
- 長い旅を終えたばかりで、テント用の帆布の巻物をもってサンフランシスコの街を歩いているとする。早く金を探しに行きたいと思いながら。そこに探鉱者がやってきて「ズボンはあるかね?」と聞かれたら、キミならどうする?
- 怒って従業員をクビにしたり、「ズボンなんか売ってない。あるのはテント用の帆布だけだ。目が見えないのか?」なんて答えたとしたら、史上空前の素晴らしいアイデアを目の前から素通りさせたことになる。
- 多分、今まで何十ものアイデアを素通りさせている
- あらゆることを試す
- 僕たちは失敗するのを恐れすぎている
- アイデアが来るのを、ただぼんやりと待っていればいい?
- ジョン・ペンバートンは頭痛薬をはじめとして、何種類もの薬を研究していた
- リーバイ・ストラウスは大陸を東から西へ旅していたし、何が売れるのかを考え続けていた
- 『何もするな。そうすれば素晴らしいアイデアがやってくるだろう』ではなく
- 『〈あらゆること〉をしろ。素晴らしいアイデアはどこからやってくるか分からないから』
- 革新とは後からみれば簡単そうに見える
- 革新とは簡単そうに見えるものだ。後から見ればね。
- 試すことに喜びを見出して欲しい
- 成功した彼らは目標設定者や計画立案者でもなかった。彼らは冒険者だったんだ。
- ありとあらゆることをやってみること
“新しいアイデアというのは、新しい場所に置かれた古いアイデア”
- やり方さえ知っていれば、新しいアイデアはいくらでも生み出せる
- 新しいアイデアの源泉は古いアイデア
- 新しいアイデアとは、新しい場所におかれた古いアイデアのこと
- 3 つのリストを作る
- 仕事上でやったミスをすべてあげる
- 問題を書き出す
- 仕事に関してイライラすることをすべてあげる
- だれか他の人が不平を言っているのを聞いたら、それも書き出す
- 仕事でやっているすべてのことをあげる
- あらゆるものを変えるには、まずあらゆることは何かというリストが必要
- 詳細も書くこと。 1 つの項目の下には、10 か 20 か、もしかしたら 50 くらいの箇条書きが並ぶ
- 古いアイデアのリストから新しいアイデアのリストを作る
- 例えば、報告書を書くという仕事
- 報告書をペンで書かないとしたら、どうなるか?
- 報告書に載せるデータを、他社はどう扱っているか?
- 例えば、報告書を書くという仕事
- 問題と仲良くなる
- 成功した人に対してツイているは止める
- 彼らには解決しなければならない問題があって、そのために大変な努力をしたのだから
- クロード・オルニーの話
- 大学での成績を上げるためのビデオを作った人
- 息子を大学に入学させるために勉強や宿題のやり方を図書館で調べたが、うまくいかなかった
- 逆に自分が受け持っている優秀な学生に勉強や宿題のやり方を聞き、それをビデオにまとめた
- ディック・フォスベリーの話
- 走高跳の背面跳びを思いついた人
- 彼は元々正面跳びのベリーロールがあまり得意ではなかった
- 慣れたはさみ跳びを行うが、ある程度棒の高さがあるとそのままでは飛べないといった具合に、次々と現れる問題を取り払うことに集中した結果、新しいスタイルを生み出した
- 問題の中を深く突き進むと、反対側の「問題にあらず」に出る
- 過ちを見るときは感情を抜きにすること
- ミスというのは隠しがち
- だけどミスをしっかりと目の前に並べて、しっかりと調べなければならない
- 感情を抜きにして、だから、ちょっと時間をおいてから取り組むこと
- 失敗も問題と同じ
- 失敗は単なる大きな問題にすぎない
- 問題と同じように、失敗の中を深く突き進むと「失敗にあらず」に出る