どうすればサービス開発をうまくやれるのかの切欠を与えてくれる本である『Running Lean 実践リーンスタートアップ』

本書は『リーン・スタートアップ ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす』の著者エリック・リース氏が監修をするThe Lean Seriesの第一弾の書籍の邦訳です。それも翻訳当時の最新版である第2版の邦訳で、第2版の原書が出版されたのが2012/3/6と考えるとかなりのスピードで翻訳されていることが分かると思います。

さて、内容はと言いますと、元々著者がblogに書き綴っていた実践したリーン・スタートアップの内容を纏めたものですので、非常に分かり易い内容になっています。

私の周囲には『リーン・スタートアップ ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす』を読んだ方が非常に多いのですが、多くの方が「読んだけど、実践してみるとうまく出来ない」「考え方は分かるけど、どの様に実践すれば良いのか分からない」と口々に仰ります。私も読んで結果、確かにこれを読んだ人に納得してもらって、実践してもらうのはムズカしいなぁと感じていました。本書はそんな『リーン・スタートアップ ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす』を読んで、啓発されたけど、行動(実践)に動かせない/動かせなかった人向けの本です。書名にも入っている通り、リーン・スタートアップを実践に繋げる為の本と言えると思います。

特に本書で特徴的なのは、ただ手順を示すだけではなく、その手順を実践する助けとなるツールである『リーン・キャンバス』も同時に示している点です。元々は『ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書』で提案されたフレームワークを、著者が改良したものが「リーン・キャンバス」です。元々は『ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書』で提案されたビジネスモデル・キャンバスというフレームワークを著者が取り込んで作ったものの様です。日本語版がなかったのですが、以下がその雛形になります。

リーン・キャンバス
参照元:http://leancanvas.com/LeanCanvas.pdf

このキャンバスを埋めていく方法ついても、本書で著者が具体的にどの様に埋めていったのか記載されていますので、この本を読めば、「考え方は分かるけど、どの様に実践すれば良いのか分からない」という事はないのではないかと思います。

ただ、本書を読む際に注意していただきたいことが1点あります。それは本書は『リーン・スタートアップ ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす』に記載されている専門用語の説明は殆どない為、一度『リーン・スタートアップ ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす』を読んでから読み進めた方が良いかと思います。

最後にこの様な良書と出会う機会を作ってくれた著者のアッシュ・マウリャさん、そして素晴らしい翻訳をしてくれた角 征典さん、発行の株式会社オライリー・ジャパンさん、ありがとうございました。